WEB予約
電話

小児矯正

子どもの小児矯正はいつから始める?必要かどうかを見極める基準

子どもの歯並びや噛み合わせが気になったとき、小児矯正を始めるべきかどうか迷う保護者の方は少なくありません。小児矯正は、一般的に6歳ごろから検討されることが多いものの、治療が必要となる時期や内容は子どもの歯や顎の状態によって異なります。また、すべてのケースにおいて矯正が必要になるとは限らないため、客観的な視点で見極めることが大切です。
今回は、小児矯正を始めるタイミングや、治療の必要性を判断する基準について紹介します。

1. 小児矯正はいつから必要?

小児矯正は、乳歯と永久歯が混ざっている「混合歯列期」に始めることが多く、目安として6〜12歳の間に検討されます。ただし、最適なタイミングはお子さん一人ひとりの歯や顎の成長状態によって異なります。

①永久歯が生え始める5〜7歳頃

この時期は前歯が永久歯に生え替わり始め、顎の成長や歯並びの変化がはっきりしてくる時期です。将来の噛み合わせに影響する大切な成長段階なので、必要に応じて早めに矯正の方針を検討することがあります。

②骨格に関連した不正咬合が見られる場合

受け口や上顎前突など、骨格的な要因が関わる噛み合わせの問題は、成長を利用した治療が効果的なことがあります。早期の対応によって、大人になってからの矯正負担を減らせる場合もあります。

③歯が並ぶスペースが不足している場合

永久歯が生えるためのスペースが足りないと、歯並びがガタガタになりやすくなります。隙間がほとんどない場合、顎の拡大など早めの対応を検討することがあります。

④発音や食事動作に影響が出ている場合

滑舌がはっきりしなかったり、食事中に噛みにくそうな様子がある場合、噛み合わせや歯並びが原因になっていることがあります。放置すると成長とともにクセが定着することもあるため、早めに歯科で確認しましょう。

⑤習慣や癖が長く続いている場合

指しゃぶりや口呼吸、舌を前に突き出す癖などが、歯並びや顎の発育に影響している場合があります。このような習癖がある場合は、矯正治療とあわせて改善が必要になることもあります。

小児矯正を始めるタイミングは、これらの要素を踏まえて歯科医師が総合的に判断します。気になる症状や癖がある場合は、早めに相談することで将来の選択肢が広がる可能性があります。

 

2. 小児矯正を始める基準

矯正が必要かどうかを判断するためには、単に見た目の問題だけでなく、噛み合わせや口の機能、成長のバランスも含めて確認することが大切です。

①前歯の噛み合わせが逆になっている

前歯の上下が反対に噛み合う「受け口」は、放置すると顎の成長に影響しやすいといわれています。成長とともに症状が進むこともあるため、早めに診察を受け、小児矯正で対応することが検討される場合があります。

②奥歯の噛み合わせが片側に偏っている

左右どちらか一方だけで噛むクセがあると、顎の成長バランスに影響することがあります。片側だけで強く噛む状態が続くと、顎の位置がずれたり、顔の左右差が目立つ原因になることもあるため、注意が必要です。

③歯の生える位置が大きくずれている

永久歯が乳歯のすぐ隣や、斜めの方向から生えてきている場合、そのまま放置すると歯並び全体のバランスが崩れることがあります。早めに確認することで、スペース不足などの原因に対して早めに対応できる可能性があります。

④発音や咀嚼のしにくさが見られる

言葉が聞き取りにくかったり、食事のときに噛みにくそうで食べこぼしが多い場合は、歯並びや噛み合わせが原因になっていることもあります。そのままにしておくとクセがついてしまうことがあるので、気になるときは歯医者で確認してみるとよいでしょう。

⑤指しゃぶりや口呼吸などの習癖がある

指しゃぶりや口呼吸、舌を前に押し出す癖が長く続くと、歯並びが乱れたり、顎の発育に影響することがあります。癖を直さないままでは矯正をしても戻ってしまうこともあるので、必要に応じて習癖の改善とあわせて矯正を考えていきましょう。

こうした特徴が見られるときには、歯医者で一度相談してみるとよいでしょう。

 

3. 小児矯正の開始が遅れた場合のリスク

矯正治療を始める時期が遅れると、治療の難易度や期間が変化することがあります。早めに対応することで回避できるとされるリスクについて確認しておきましょう。

①骨格のゆがみ

骨格的なズレが成長とともに定着し、後からの修正が難しくなる場合があります。

②歯の並びがさらに乱れる

スペース不足の状態が続くと、歯が重なったり傾いたりすることで、将来的な治療がより複雑になる可能性があります。

③咀嚼や発音への影響

噛みにくさや発音の不明瞭さが放置されることで、生活の中で支障が出る場面が増える場合もあります。

④顎関節への負担

偏った噛み合わせが長期間続くことで、顎関節に影響が及ぶことがあります。

⑤歯並びに悪影響を与える癖

指しゃぶりや口呼吸など、歯並びに悪影響を与える長く続いた癖は改善が難しくなる傾向があるため、歯並びや顎の位置に影響を残すことがあります。

開始時期の遅れによる影響は、すべてのケースで見られるわけではありませんが、成長期ならではの治療が可能な時期を逃さないことが望ましいとされています。

 

4. 恵庭市の歯医者 ライオン歯科クリニックの小児矯正

恵庭市の歯医者 ライオン歯科クリニックでは、お子さん一人ひとりに合った矯正治療を行っています。初診時には検査を行い、お子さんの顎の成長や歯並びの状態に応じた治療方法をご案内しています。

小児矯正は成長期に合わせた対応が重要です。タイミングによって治療内容が異なる場合があるため、歯並びに関して気になることがあれば、早めの相談が望ましいでしょう。
治療方針により費用は変わることがあります。ご相談のうえ、各ご家庭の状況に合わせた治療法を検討しています。

目立ちにくさに配慮した矯正装置の使用にも取り組んでおり、帰宅後から使用できる装置を提案することもあります。取り外しが可能な「床矯正装置」をはじめ、必要に応じて奥歯に装着する固定式の装置も用います。また、顎の成長をコントロールする装置として、MPAやチンキャップ、ヘッドギアなどの取り外し式装置を使用することもあります。

矯正用マウスピースはさまざまなメーカーから提供されており、当院では国内の技工所で製作されるものを使用しています。透明で取り外し可能なため、使用中の見た目にも配慮されています。

永久歯が生えそろった方を対象としたマウスピース矯正では、状態に応じて治療を検討しています。
お子さん一人ひとりの成長や歯並びの状況をふまえながら、長期的な視点で矯正プランを立てていきます。
 

まとめ

小児矯正を始める時期は、一般的に6歳ごろが一つの目安とされていますが、子どもの成長や歯の状態によって最適なタイミングは異なります。歯並びや噛み合わせに不安を感じたときは、専門の歯医者での相談が重要です。子どもの将来のために、早めの対応が治療の選択肢を広げるきっかけとなるかもしれません。
恵庭市周辺で小児矯正をご検討の方はライオン歯科クリニックまでお問い合わせください。

 
 

監修:ライオン歯科クリニック
歯科医師/院長 土肥和成

関連記事